埼玉県内にある私立中学校で10日、入学試験が始まった。オミクロン株による新型コロナウイルスの感染が再拡大する中、首都圏の受験シーズンが本格的にスタートした。さいたま市大宮区の大宮開成中学校ではこの日、緊急事態宣言下だった昨年に実施した感染防止対策を引き続き採り入れて入試が行われた。
同校では受験生の来校時間を分散させ、試験時間を前半と後半に分けた。保護者らの付き添いは1人に限り、入校する際に検温を実施。体育館に予定していた保護者向けの待機場所は感染再拡大に伴い、設けるのを見送った。塾関係者らが激励のために来校するのも禁止した。体調がすぐれなかったり、新型コロナの濃厚接触者とされたりした受験生は1月下旬の追試験を受けてもらう。
試験会場に向かっていた埼玉県川口市の男子児童はスマートフォンで、塾の講師が激励してくれた動画を視聴。「一発目の試験なので入試がどんなのかなと緊張していますが、平常心で臨みます」と話した。
同校によると、今年の出願者数は過去最多の2147人で、昨年を約500人上回った。同校は出願者が増えた理由について、今後、本格化する中学入試を前に県外からの受験者が増えたことなどを挙げている。1月20日には千葉県の私立中学で、2月1日には東京と神奈川の私立中学で受験が始まる。(黒田早織)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル